筆者の主観的評価 |
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| 正式名称 | Acuario de la Colonia del Sacramento |
| 所在地 | Virrey Cevallos 236, Colonia del Sacramento, Uruguay (ウルグアイ、コロニアル・デル・サクラメント) |
| アクセス | 日本から、北米・ヨーロッパ・中東などを経由し南米へ。普通に考えればウルグアイの首都モンテビデオへ行き、そこから3時間ほどバスで移動し、コロニアル・デル・サクラメントへ行くのですが、それよりはるかに利便性が良く現実的な方法は隣国アルゼンチンの首都ブエノスアイレスを経由する方法。諸外国からのアクセスはブエノスアイレスの方がモンテビデオよりも遥かに良いので、まずブエノスアイレスを目指します。その後、ラプラタ川を国際航路フェリーで1時間~3時間すれば対岸の街、コロニアルにつきます。コロニアルはとても小さな町ですので徒歩で10分も歩けば水族館です。 |
| 入場料など | 定休日:火曜日 営業時間:午後3時~午後7時まで 一人 UYU$60(ウルグアイ ペソ)約205円 (2019年現在) |
| 公式サイト | |
筆者の主観的評価 |
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| オススメ度 | ラ・プラタ川の淡水魚の様子を観察できます。水族館施設が絶対的に少ない南米では大変貴重な施設です。 |
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| 訪問のしやすさ | このコロニアル・デル・サクラメントの街自体が小さいので町を訪れること自体が一苦労です。 |
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| 内容の充実度 | この街が世界遺産に登録されたことも踏まえて2006年にウルグアイの観光相によって設立が提唱されたようです。教会所有の古い映画館を改装してつくったとのこと。よって比較的最近作られた水族館です。あるだけでも立派な南米ですので、内容の充実度は・・・今後に期待、という感じです。 |
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| 総合評価 | 世界遺産の街にある水族館のくせに町の看板やパンフに載っていません。世界遺産なので「地球の歩き方」(アルゼンチン・チリ編)にはこの街の紹介が4ページ載っているのですが、説明文もなければ地図に印もありません。やや冷遇されている気もしますが、とにかく同様の施設が極端に少ない南米においては大変貴重な施設です |
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これが水族館の外観。シンプルな白い壁に「水族館」とだけあります。
教会付属の旧映画館を改装しただけあって、それほど広い施設ではありません。
中は意外とデザインセンスがあふれていて良い雰囲気。
小さな淡水魚が泳いでいます。タナゴ?のようなものかなぁ。
TARARIRA・・おそらくブラジルで言うチラピアという種類と同じかもしれません。「冷水の中では活動が弱くなってあまり動きません」とのこと。
おお、少し大きな魚がいました。
CABEZA AMARGA 。スズキ科の魚で、スペイン語でCABEZAとは「頭」、AMARGAとは「苦い」という意味。英語ならば「BITTER HEAD」とでもなりそうです。南米では比較的良く見かける種類です。
この体長10cm程度の魚は?
水槽にたくさん泳いでいますが
カラシン目。ネオンテトラなどと同種のようです。
おお、そしてこの顔は・・・
南米の水族館ではおなじみの・・・
そう、ピラニアです。ちなみに下のCANGREJO DE RIOとは「CANGREJO川」を指すのですが、実際には「ザリガニ」を意味します。同じ水槽にザリガニがいるということですね。よく確認できませんでしたが。
他にもいろいろな水槽があります。左側の「Gymnotus carapo」とはギュムノートゥス属のナイフフィッシュのこと。ラプラタ川上流のイグアスの滝周辺に多く生息しているそうです。同じく右側のBrachyhypopomus pinni caudatusというのもナイフフィッシュの一種で、砂地を好む種類だそうです。
一瞬、水槽に見えますが、これは解説用ディスプレイ。
こんな感じで動画を流していました。
この魚は・・・
大きくなったプレコの仲間に見えます。
デートに来ているカップルもいました。
ものすごく大きな水槽はありませんが、かなりがんばっている気がします。
コイをつかって体の解説がありました。
単なるレジャー施設ではなく、学術的に伝えようとする展示も多く、好感が持てます。
海洋汚染問題を考えるボードです。人工物が分解されるまでどのくらいの時間がかかるかを表示しています。アルミ缶は200年、ペットボトルは400年と書かれています。
窒素の循環を説明したボード。
展示物は以上です。出口付近には大きな魚の階段があります。
魚の口を入っていくとそこは物販コーナー。
様々なグッズが売られています。少々お高いですが、これが貴重な運営資金になりますので、できるだけ協力したいところですが、手持ちのお金がなく、ゴメンナサイ・・・
せっかくなので、この水族館のある場所を紹介しましょう。世界遺産にも登録されているウルグアイの「コロニアル・デル・サクラメント」です。
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスと、ラプラタ川を挟んでたたずむ小さな街。
わずか12ヘクタールの場所ですが、場所が良くスペインとポルトガルに何度も占領されました。
そのため、スペイン様式の建物と、ポルトガル様式の建物が混在しています。
今は人口2人の落ち着いた静かな町です。こんな古い車がゴロゴロ転がっています。
世界遺産にしていされていますが(しかもウルグアイ初!)、特に見どころはない街です。
狭い小路を行ったり来たりしながら雰囲気を味わう町のようです。
町には博物館がいっぱいあるのに、水族館の案内は見かけませんでした。
おお、CR-Vだ。なぜこれに興奮したかというと・・・。かつて乗っていたからです。しかも色まで同じ(主に妻ですが)。詳しくは・・・
おお、メルセデス W210のEクラスだ!とこれにも反応してしまいました。
詳しくはhttps://www.car.theworldheritage.com/htm/02bmw_12_E320.html
奥に見えるのは海ではなく、ラプラタ川。60kmほどある川を渡るとアルゼンチン。
占領者がどんどん変わる不幸な歴史を見てきた岸沿いの石垣。
いまは、街並みを散策する観光客にあふれています。
これが市内いたるところにある地図。徒歩で十分歩けます。
古い車が普通に置いてあって、時が止まった印象を持ちます。
では、もう一つの主役、ラプラタ川(ラ・プラタ川 Río de la Plata)の紹介をしましょう。
ラ・プラタとは、「銀の川」(Plata:銀)という意味を持ちます。スペイン人がここで銀が取れますようにという希望を込めた命名だそうな・・・。
見た目は茶色ですが、近くに寄るともっと茶色です(笑)。でも人工的に汚れているわけではありません。
サクラメントの町と川。こうやって見ると完全に海ですね。
この川沿いにアルゼンチンとウルグアイの2つの首都があります。
ここで紹介した水族館はここの川に生息する魚を中心に展示していました。
川はもちろん交通手段としても使われています。ここはヨットハーバー。
自分もここへは船できました。今、フェリーが入港したのが分かりますか。
船から見たコロニアルの街。白い柱のようなものが、象徴的な建物である灯台。
半島の全景。遠くには高圧鉄塔も見え、急に現代的な印象を受けます。
ここがコロニアル・デル・サクラメントのフェリーターミナルの前の広場。ではここからアルゼンチンのブエノスアイレスに行ってみます。
これがフェリーターミナル。何でこんなに立派かと言うと、国際航路の玄関口だからだと思います。
車でも国境を越えられます。
EMBARQUEとは、英語で言うBOARDING、つまり「搭乗」。飛行機に載るときと一緒ですね。・・・というより、航空業界が船舶業界用語をもらってきたので、こちらの方が本家本物の使い方です。
これがブエノスアイレスと結んでいるフェリー。車もたくさん乗る一般フェリーですので所要時間は3時間もかかります。
ブエノスアイレスの港には他の種類の船もスタンバイしていました。
近くで見るフェリー。で、でかいっス。
こちらは高速船。1時間ちょっとで結びます。こちらも乗りましたが、快適でした。
いわゆる水中翼船。港に近い低速航行中は船体が下がります。
高速航行中は船体が持ち上がり抵抗が減ります。なんといっても”川”なので、水面も荒れず、安定航行ができます。
普通のフェリーが行きます。
さて、船内の様子です。これは高速・水中翼船のメインロビー。
案内所の隣には免税店の入口が。
一般のフェリーの一般席。日本のJRの特急座席をピッチを広くしたような感じです。
高速船の特等ルーム。こんな高級ソファーに倒れこみながら航行できます。思わず高い切符を買ってしまいましたが、お客はほとんどおらず。
ここが大盛況の免税店。南米は20%以上の間接税をかけるのが普通なので、国際線に乗った際には買い物をするのが当たり前です。(こういう理由があって、特等船室に客が少なかったわけです)
3時間かけてブエノスアイレスに着きました。
載っていた車も一斉に下船します。